90歳以上でスマホを扱える

ある日、患者さんを呼ぼうと外来待合室を見た瞬間、待っている患者の全員がスマホを扱っていた。これって凄くないか?

精神科患者さんは精神保健福祉手帳を取得することにより、一般の人に比べ安価にスマホを利用できる。したがって、スマホでもアップルの仕様のものを持っていたりする。生活保護を受給していてもスマホはもちろん禁じられていない。

ある患者さんは90歳を超えているのに、ソニーのZ5を購入しており、しかも使いこなしていた。使い方を孫に教えてもらったんだそうだ。もちろん90歳を超えると孫もそう若くはない。

長押しなどもマスターしており、ひょっとしたら、自分もソニーのZ3を持っているが、理解度は上回っているかも?と思った。

僕の友人はだいたい半数が未だにガラケーである。僕はガラケーシムフリースマホなので、実質ガラケーである。なぜガラケーなのかというと、携帯電話とスマホは分れていた方がいろいろと便利だからである。

例えば、スマホをインターネット閲覧とメールを主に使った場合、必要でない時電源を切っていてよい。充電の時も同様である。それとスマホアプリのスケジュール帳をチェックしつつガラケーで相手と話すことも容易だ。

なお、90歳を超えてスマホを使っている男性患者さんは全く認知症がない。少しは物忘れがあるかもしれないが、僕と有意差がないのではと思っている。

認知症に至りやすさは遺伝子にも大きく関係しているものの、常時、脳を使っていることも良いと思われる。

その90歳を超えた男性はスマホを使いこなし、日、ひ孫たちとメールをやりとりしたり、インターネット証券で株を取引きなどしている限り、これから認知症が顕在化するイメージが湧かない。